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「当たり前」ではなく、「お蔭様」の心を大切に。

当宮は住宅密集地ですが、楠の剪定をなるべくしたくない思いから、近隣への影響が限度と感じる三年に一度の割合で造園会社にお願いしております。

 

この正月三が日で、お一人のお方から「末社・大地主黒竜大神社の奥の一願成就の御神木に触りたいが、その御神木の枝が邪魔で入れなくなったから切って欲しい」というご要望を総代がお聞きしました。

 

当宮の楠は全部で三本いらっしゃいますが、皆さんおとなしく優しい性格で、祟るということは未だ聞いたことがありません。

その代わりなのでしょうか。特に御神木は、入って欲しくない場所には御自身の根を地表に高く盛り上げたりなさったことがございます。

この度も、何度か剪定の時にお断りして切らせていただきましたが、より下部から下部からと枝を出し、今では地表の境目から勢い良く伸びており、明らかに”御意思”を感じます。

 

申すまでもなく、この地球は人間の所有物ではありません。

「何某の土地」というのも、人間だけの世界で勝手に決めたことを、万物に対して声を聞こうともせずに無理に強いているにすぎません。

御神木の件にしましても、少し回っていただければ無理なく触れますし、木の根の保護へのお気遣いがあれば、きっと御神木のご意思にも思いが及んだはずです。

人間にとって「便利が悪い」というだけで簡単に「枝を切る」という発想になる現代の心の麻痺が、非常に残念に感じる出来事でした。

 

私は、草引き(草取り)も好きではありません。・・・決して面倒なわけではありません。

みな同じ命で、酸素を作ってくれる分、人間よりもはるかに万物のお役に立ってくれている草を、何故景観のために殺めてしまわなければならないのか、私にはわからないのです。

理想を申せば、人間の「共存」への意識が人間間だけにとどまらずに、万物の中で生かされ育まれているという命としての謙虚さを取り戻すことで、「人間本意の所有」を手放すことです。

そして、すべてに「神」を見、敬った頃の「こころ」を取り戻す方向へ世界が踏み出すことが、私の人生の大きな目標です。

 

「当たり前」を見直し、「お蔭様」をたくさん見つけましょう。

私達を守護し、育み、見守る存在に対し、身勝手ではなく感謝で応えて生きたいと願っています。

 

八幡宮

 

御神木の剪定におきましては、先住民でもある木々としっかりと対話させていただき、三年毎にお許しをいただいてからとしております。

近隣のお方にはお世話をおかけして心苦しいですが、命あるもののことですから、何卒ご理解賜り、ご容赦いただけますよう、切にお願い申し上げます。

 

 

新型コロナウイルス感染症予防対策として、現在、すべての御祈祷受付を『完全依託制』のみのご対応に限定しております依託制御祈祷については《御祈祷の依託制度のご案内》をご参照ください。 感染症対策への当宮の方針は《COVID-19対策への当宮の方針》 各行事の中止等の報告は《令和二年〜三年 一般参加行事の運営状況》をご覧ください。

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心の泉

心の泉《宮司のコラム》 当宮や神社や神道などのことをはじめ、生命を育む暮らしと生き方への心のエッセイとして、神道の真髄を精神に探求し続け『神道の奥に息づく真心』をお伝えする宮司のコラムです。

信仰とは、産まれ生かされる美しき感謝の在り方。宗教や思想などの垣根を越えて八百万の神々という【万物】と共に在り続けた『神道』とはなにか。『神社』とはなにか。『祈り』とはなにか。古来から守り培われて来た愛を知ってみませんか?

「生かされ生きる」とはどういうことだろう —— それをほんの少しでも知るだけで、大きな安心や幸福感、日常の感謝につながります。—— 感謝の波は生きるこころの泉を満たします。